私は、静岡県中部地区に在住の還暦を超えた、生き物好きの男です。
このブログは、ケヅメリクガメを10年以上育てている私が、家庭での実際の育て方
について説明しています。
私は、子供のころから生き物が好きで、昆虫からはじまり、イモリ、カエル、
水棲カメなど、いろんな生き物を育ててきました。
リクガメを育てることは、夢のひとつでしたが、
広い場所やヒーターなどの設備が必要となることが、
わかっていたので一歩が踏み出せないでいました。
けれど、50歳をこえた頃、
「このまま歳をとってしまうと夢が実現できずに終わってしまうぞ。」
「人生は一度きりだぞ。」
こんな、意味不明な思いにかられて、思いきってケヅメリクガメを飼う決意を
しました。
早速ですが、普通の家庭でケズメリクガメを育てることが可能なのか?
答えは、・・・条件付きですが、可能です。
その条件とは、2つの大切な事。
- ケヅメリクガメが生活する広い場所を用意できること。
- ケヅメリクガメが快適に過ごせる適正温度を維持できること。
それでは、
「餌は何をやったらいいんだろう」
「成長速度はどれくらい?」
「飼育温度はどれくらいでだいじょうぶなの?」
「病気はしないの。」
「どこで販売されているのかな。」
「性格はどんな子なの?」
「どれくらい大きくなるのかな。」
などの疑問にお答えしながら、我が家のケヅメリクガメの「大吉」君
といっしょに10年間暮らした経験からわかった、
飼育の方法をお話したいと思います。
わたしのお話しする情報であなたがこれから出会うかもしれないケヅメリクガメや、
いま飼っているケヅメリクガメが、今よりちょっとだけでも幸せになれて、
ケヅメリクガメと暮らすあなたのお役にもたてれば幸いです。
目 次
A、大吉のプロフィール
B、どんな生き物?
C、あなたのケヅメリクガメと出会いましょう!
D、飼い方(赤ちゃん~3歳ぐらいまで)
- 家に連れてくる前にカメの部屋を用意しましょう。
- 部屋はできる限り広くしよう。
- 温度管理は大事です。
- 床材は吸湿性のあるものが良いよ。
- 日光浴は大事。紫外線ライトで代用出来ます。
- ベランダ・庭も活用しよう
- 食事について
- 市販のカメフードは最小限に。
- 水飲み場・水浴び場は、溺れない深さに。
- お風呂にも入りたい?
E、飼い方(4歳~お年寄りまで)
F、長く一緒に暮らすための、コツ
A 大吉のプロフィール
1.出 身 地
仲間は、アフリカ大陸の真ん中あたりの中央アフリカと言われるところに生息している。
住んでいる所は、砂漠やサバンナと呼ばれる熱帯の草原だよ。
そこには、背の高いイネ科の草やサボテンなどが生えていて、それらを食べているようだ。
こんな感じのところでしょうか。
他の野生動物と一緒に暮らしているんだろうね。
参考までに、生息地の一つのセネガルの西部の都市ケドゥクの気温は、
比較的涼しそうな8月で(最高平均気温:32℃、最低平均気温:20℃)、
一番あつそうな4月で(最高平均気温:38℃、最低平均気温:28℃)です。
ちなみに、私の住んでいる静岡県では、
1月(最高平均気温:11.7℃、最低平均気温:2.1℃)、
8月(最高平均気温:31.3℃、最低平均気温:24.2℃)でした。
ケヅメリクガメにとっては、静岡の夏の気候が生活するのには、良さそうですね。
2.ふるさと
大吉は、ペットショップで購入しました。
ショップによると、アメリカで生まれたCB個体だそうです。
CB個体とは、Captibe Bred のことで、海外や国内で繁殖した子のことです。
Wild Caught (WC) 個体もありますが、これは野生にいたものを採取した子のことをいいます。
野生のケヅメリクガメをつかまえに行くことはないでしょうが、
WC個体の生息地からの輸出は禁じられていますのでご注意ください。
みなさんが、手にいれることができるのは、CB個体になります。
CB個体のほうが飼育下にいたので、慣れているし、
寄生虫や病気にかかっている心配も少ないでしょう。
B どんな生き物?
1.ケヅメという名前の由来
大吉のうしろ姿です。
後ろ足とシッポのあいだに2本のトゲのような
ものがみえます。
これが、ケヅメです。
にわとり・キジなどのオスの足のうしろ側にあるツノのようなものを「蹴爪」と言うそうです。
ケヅメリクガメのトゲのようなものが、鳥のケヅメに似ていることからケヅメリクガメと呼ばれる
ようになったとの事です。
2.成長速度は?
実際の大吉の成長記録です。
32cmまでは、マメに測っていましたが、その後は大分おおざっぱになってしまいました。
たて線が体長(cm)で、
よこ線が年齢(日)です。
ケヅメリクガメは大きくなるのが、ほかのリクガメより早いと言われています。
大吉は、4年ほどで30cmを超えました。
3年9ヶ月ごろ、27cmほどに成長しましたが、この時期に外の部屋へ引越ししました。
30cmぐらいまでが、ケージで飼育できる限界のように感じます。
子供を飼い始めてから3年から4年までに、ケージから引越しさせる準備をしたほうが良いですよ。
3.どれくらい大きくなるの?
いまのところ、45cmほどに育っています。
亀のばあい、大きさは、甲の長さをいいます。
野生で育った場合と、飼育した場合と最終的な大きさは違うようですが、
70cm~80cmほどに成長するようです。
ケヅメリクガメは世界で3番目に大きなカメさんです。
重さを測った事はないのですが、45cm現在で持ち上げてみると、
12リットルのウォーターボトルと同じか、それ以上の感じです。
70cmのケヅメリクガメでは、40kg以上になるかもしれません?
土ぼこりマミレでお見苦しいですが、
甲長約45cmの我が家の「大吉」です。
これほどの巨体になる、ケヅメリクガメ。
子供の時も、大きくなっても、カワイイですが、
大きくなったとき、本当に飼い続ける事ができるのか?
ケヅメリクガメの幸せのためにも、今一度、慎重な判断をお願いします。
4.性 格 は?
温厚です。
あまり神経質でもありません。
人懐っこいです。
お腹がすいているときは、寄ってきます。・・・だいたいいつもハラペコですが。
おどろいたときは、「シュー」と、鼻息を鳴らしながら、手足と顔をすっこめます。
けれど、ずっと甲羅に閉じこもっている程おくびょうでもありません。
ただ、身の危険を感じると、頭と手をすっ込めた状態で、後ろ足を蹴って体当たりしてきます。
けっこう力がありますので、ご注意ください。
甲羅のまえの部分の尖った部分で
体当たりしてきます。
そのとき、前足と頭はひっこめたじょうたいです。
5.目や耳は良いの?
人間でいうところの、五感について、一緒に暮らして気のついた事をまとめてみました。
視 覚・・・はっきりと見えているようです。
10mほど離れていても、わたしが居るのに気がついて寄ってきます。
目が顔の横についているので、視野もひろいと思います。
聴 覚・・・人間のようには、聞きとれていない印象です。
呼べば来るときもありますが、こないときもあります。
どうも、特定の音に反応するような気がします。
これからも、いろいろ試す必要がありそうです。
味 覚・・・好き嫌いがありますから、味覚があるのでしょう。
人間みたいに、甘いとか、辛いとかを感じるのかどうかは、
聞いてみないとわかりませんが、
味は感じているようです。
嗅 覚・・・ごはんを食べるときに、鼻で嗅いでかくにんしていますから、
匂いを感じていると思います。
目や耳に比べると、生活するうえで、主な役割をしてくれているそうです。
触 覚・・・頭をなでたり、手をさわったりすると、引っ込めますから触覚はあると思われます。
余談ですが、食事をしているときは、食べるのに夢中なのか、
握手させてくれたり、頭を撫でさせてくれます。
食事中が、体をさわるチャンス。
けれど、あくまでソット、
食事を邪魔しない程度にね。
今日は、大根の葉をたべてます。
6.何を食べるの?
ケヅメリクガメは、草食のカメです。
雑食のカメと違って、草だけから必要な栄養や水分、ビタミンなどをとっています。
「大吉」の場合、野草を中心として与え、野草が取れにくい季節などは、
スーパーで売っている野菜を食べてもらっています。
野草でも、野菜でも、同じものばかりだと、飽きてしまうのか、
食い付きが悪くなることがあります。
栄養のバランスもかたよりますから、できる範囲で、何種類かまぜてあげるとよろこびます。
主食となる野草は、こちらをご覧ください。
主食として、与えるている野菜
大根の葉・・・・食べますが、あまり好みではないようです。
小松菜・・・・・葉の部分ばかり食べて、茎を残すこともあります。
キャベツ・・・・ヨウ素欠乏症を起こす危険性もありという意見もありますが、
キャベツばかえた場合の話です。
困ったときのキャベツ。
わたしはなるべく他の野菜などといっしょに与えています。
モロヘイヤ・・・喜んで食べてくれます。
種から簡単にそだちますので、プランター栽培に挑戦したら?
その他、チンゲンサイ・京菜・カブの葉、なども食べます。
くどいようですが、栄養がかたよらないよう、日替わりにしたり、何種類か混ぜたり、
野草といっしょに与えて下さいね。
副食(デザートとしても)与えてもよい食材
きゅうり・・・・水分を多くふくむので水分補給に最適。
プランターで育てていて、収穫し忘れると巨大化してしまいますが、
それも喜んで食べてくれます。
オクラ・・・・・葉はあげたことはありませんが、実は喜んで食べます。
これも多少大きくなりすぎてもOK。
スイカの皮・・・わたしの食べた残りの皮の部分をあげます。
パリパリと喜んで食べます。
夏場の水分ほきゅうと気分転換に?
りんごの芯・・・もったいないので、むいて残った芯の部分をあげています。
生ゴミも減ります。
もちろん身の部分でもOk。
その他、いちご・バナナ・みかん・トマト、などの果物も食べます。
けれど、これら副食はときどき与えるだけで、
あくまでデザートのような扱いにして下さいね。
リクガメフードやサプリメントについて
自生地では、土にカルシュームの成分が含まれていたりして、野草や環境のなかにあるものから、
必要な栄養素をとり入れています。
飼育下でも、バランスの良い食事ができていれば、餌だけで良いと思います。
わたしの場合、餌の栄養バランスにそこまで自信がないので、
必要なのかわかりませんが、2~3のサプリを与えています。
サプリの他に、リクガメフードも主食の野菜や野草の補助食品として与えています。
リクガメフードには、タンパク質が多く含まれています。
ケヅメリクガメは低タンパク質の物を食べているカメなので、
リクガメフードは、主食としては与えないほうが良いと思います。
特に成長の早い時期(1~3歳ごろ)は、発育障害を起こすことがありますので、
ご注意ください。
以下、わたしが与えているサプリ類とカメフードです。
炭酸カルシュームの粉末 です。
市販品でカメ専用ではありません。
左上の「100均」で買った調味料入れに
小分けして餌に振りかけています。
毎食ごとに少し振りかけます。
真っ白くなるほど振りかけないでね。
炭酸カルシュームの粉末を野草に振りかけた状態です。
これぐらいで充分?
量は、適当です。
鳥のカルシューム補給に使う、「カトルボーン」です。
カトルフィッシュ=甲イカ
ボーン=骨
甲イカの甲の骨です。
たまに与えます。バリバリ食べます。
ネクトンーREP: 各種栄養素をバランスよく配合した粉末剤です。
3歳ぐらいまで(ケージに居るあいだ)餌に少し
振りかけていました。
絶対に必要か、わかりませんが、大事をとって使っていました。
リクガメフードです。
タンパク質少なめのリクガメフードです。
小さい亀には、ペンチで割って霧吹きで水をかけ
柔らかくして与えていました。
あくまで、補助として与えて下さい。
ウサギの餌です。
ビタミン補助として、少量(ひとつまみ程度)
餌に混ぜていました。
シニア用の方がタンパク質が少なくて安心です。
くりかえしますが、サプリやリクガメフードはあくまで補助です。
適量与えれば良いのですが、その適量がわかりません。
与え過ぎるなら、与えない方が害がありません。
主食で栄養を取るのが基本です。
バランスの良い食事と、適度な運動そして良好な住環境。
人間もカメも、大事な事は一緒ですね。
7.病気にはかからないの?
もちろん、病気にかかります。
けれど、リクガメの仲間の中では、丈夫な奴のようです。
おかげと、「大吉」は、お医者さんにかからずに無事過ごしてこられました。
ケヅメリクガメを育てている方々のほとんどが獣医さんのような知識や経験を持ってはいないと
思います。
ケヅメリクガメが病気にならないように、私たちに出来ることは、
- ケヅメリクガメの体に良い、食べ物を与えてあげる。
- 住みやすい環境を整えてあげる。
- 日々の、ケヅメリクガメの変化に気づいてあげる。
このような、あたりまえな事の積み重ねではないでしょうか?
私は獣医ではないので、専門的な知識はありません。
けれど、今までの経験などから気づいたり、分かったりした事で、
これからケヅメリクガメと生活するかもしれない、あなたに、
少しでもお役に立ちそうな情報をまとめてみたいと思います。
A、食欲はあるか?
人間も同じで、とりあえず食欲があれば一応、元気な証拠ですよね?
食べる量・食べ方(いつものような勢いで食べているか)、を観察しましょう。
経験上、季節が変わってきて、気づかないうちにケージの温度が低くなっていることが
原因の場合があります。
B、便は正常か?
これで一回分のフンです。
私の家の中型の愛犬の量より多めです。
なにしろ、よく食べますから。
ほぼ、毎日大便はします。
しないときもありますが、そんなときは便秘ぎみなのかもしれません。
おしっこと一緒に、白い鳥のフンのような物もでます。
白いものは尿酸という物質だそうです。
オシッコと同時にでた、白い乳酸です。
少し粘りがあります。
沢山出るときと、少量のときがあります。
尿酸が正常に排出されていれば問題ないのですが、
尿酸が正常に排出されないと、膀胱結石(石)ができてしまい、
大きな石だと、つまってしまい、食欲も元気もなくなり、
手術が必要になることもあるようです。
高タンパクの食事・運動不足・水分不足・カルシュームの取りすぎなどが原因らしいです。
便秘や結石には水を飲ませる事も大切です。
普段水を飲まない子には温浴に一週間に1~2度入れてあげて、その時水分を取らせるのも良いようです。
私も「大吉」が、小さい頃までは温浴をしてあげました。
ケヅメリクガメは、特に結石ができやすいカメなので、大きく成長した今でも注意しています。
*温浴とは?
お風呂で、温浴の様子。
お湯が冷めたらすぐに足し湯できます。
左の子には、ちょっと器が浅すぎますね。
部屋の空気が冷たいとカメの体が冷えるので
冬は注意してあげて下さいね。
35度~40度ぐらいのお湯に10分~30分ほど、カメを入れてあげることです。
このとき、呼吸ができる深さにしてあげて下さい。
カメが気持ちよくなってフンをしたら、お湯を替えてあげてね。
時間が経つとお湯がぬるくなるので水温が下がってきたら足し湯しましょう。
水を飲まない子の水分補給と、便秘ぎみの子の排便そくしんに有効です。
週に1回~2回で、十分です。
お湯からあがったら、湯冷めしないように、タオルで拭いてケージ内の暖かい電球の下に置いてあげましょう。
「大吉」の場合、甲長15cmぐらいまでは温浴した記憶がありますが、大きくなってからは一度も温浴していません。
快食快便であれば、問題ないと思います。
ただ、小さい時は心配だから念のため週に1回程温浴していました。
8.絶滅危惧種なの?
国際自然保護連合(IUCN)という組織の保全状況(レッドリスト区分)で、
絶滅危惧種に区分されています。
だから、野生のケヅメリクガメはとってはいけない事になります。
手に入れる事のできるケヅメリクガメは人の手で繁殖した子達だけです。
このようなかわいそうな状況の生き物をペットとして家庭で飼う事に少し複雑な
気持ちになります。
人間の勝手な言い訳になるかもしれませんが、出会った命を大切にしてあげて、
精一杯大事に育ててあげる事がその子の幸せになるのだと信じたいと思います。
巡りあったあなたのケヅメリクガメを、自然から預けられた尊い命だと思い大切に育ててあげて下さいね。
C、あなたの友達と出会いましょう!
1.どこで出会える?
- 専門店
- ホームセンター・ペットショップ
- インターネット
- 里親募集サイト
よい子と、出会えますように!
靴をシェルター替わりに、しているのかな?
いまは、「動物愛護管理法」という法律によってペットを販売するときには対面にてその動物の性質や
育て方などを購入者に説明して理解してもらうことが義務づけられています。
これも大切な命を大事にするための法律です。きちんと守りましょう。
どこで手にいれるのしても、その子がどんな環境で暮らしていたのかは重要な情報です。
必ず確かめておきましょう!
では、それぞれの店の違いは?
専門店
爬虫類を中心に扱っている店なので店員さんの知識で、いろいろと教えてもらう事が期待できます。
トカゲとかには詳しいけど、リクガメについてはあまり詳しくない場合もありますので、
何度か足を運んで感触を掴むのもよいかも。
ホームセンター・ペットショップ
気軽に行けるので店員さんの目を気にせず何度でも足を運べますね。
ただ、店員さんに知識がない場合が多いので、教えてもらうのは期待できないかも。
事前にカメの知識や器具類の知識を頭に入れておくとお店に行ったとき、
楽しみながらいろいろと勉強になりますよ。
インターネット
前記のように、対面で説明して生体を販売するのが基本ですが、インターネットで購入する方法が
あるようです?
インターネットの利点は、居ながらにしていくつもの店の生体を比較検討できることです。
注意するのは、自分の目で見たり触ったりして購入する事が出来ない事が多いため、
販売店の良心に期待する事になることです。
仮に、元気な子を送ってきてくれても宅配される間に体調をくずすリスクもあります。
金額も大切ですが、できるだけ信頼できそうなところを探しましょう。
里親募集サイト
ネットで里親募集サイト「ペットのおうち」が検索できました。
わたし自身で利用したことがないのでサイトをのぞいた感想ですが、
里親になりたい方のルール。
里親を募集したい方のルール。
など、生体が不幸にならないための約束事が作られていて、好感が持てます。
ペットを飼い続けたいけど、いろいろな理由で飼うことができなくなる事もあります。
そんな時、こんなシステムがあると助かるかもしれませんね。
生体を手に入れたい方も助かり、そして譲りたい人も助かるという、
あって助かるシステムだと思います。
2.どういう子を選んだらいいの?
いろんな子を見たり、探したり、あれこれ想像したり。
最高に楽しみなひとときですね。
せっかく家族になるからには、健康で長生きしてもらいたい。
だから、元気ですくすく育って長くつきあえる子を選びたいものですね。
ベランダでお散歩。
ハツラツとした子は見ていてこちらも元気がもらえます。
健康な子えらびのポイントをまとめてみました。
- 食欲があるか?
- 元気に動き回っているか?
- 甲羅は硬いか?
- 痩せていないか?
- 目はきれいか?
- 鼻水は出ていないか?
- 口のかみ合わせはよいか?
- 神経質ではないか?
食欲はあるか?
小さい時(約10cm?)の「大吉」です。
100均で買った小皿に餌と水を
入れてあります。
ただいま、食事中です。
食欲があるのは、生き物共通の元気なしょうこ。
お店でごはんを与える時間を確認してでも、食事の様子を見てみましょう!
元気に動き回っているか?
いつも動いているわけではないけど、歩き方がおかしかったり、腹を地面に引きずっている子は
どこかが悪い子かも。
動いている時間帯を聞いて、確認しましょう。
甲羅は硬いか?
甲羅が柔らかい子はカルシューム不足などの病気かも。
甲羅が変形したりしている子も、栄養が偏っている可能性あり。
何匹か触らせてもらって、硬さを比べてみるといいよ。
痩せていないか?
見た目ではなかなかわかりませんが、同じくらいの大きさのカメを持ってみると
なんとなくわかるかもしれません。
首周りや手足の付け根の柔らかい部分が凹んでいたりするのも、痩せている印です。
ただ、一匹だけではわかりにくいので、何匹かを比較する必要があります。
目はきれいか?
つぶらな瞳がみりょくです。
小さな目だけど、力がなかったり、涙目だったりするとなんとなくわかるものです。
ほかの子と比べて観察してみましょう。
鼻水は出ていないか?
人間でも鼻水は何らかの病気のしるしです。
鼻のまわりが濡れていたり、赤く腫れているようなら病気かもしれません。
口のかみ合わせはよいか?
口が受け口だったり、しっかり口を閉じることができなかったりする子もいます。
柔らかいものばかり食べているとクチバシが伸びてしまうことがありますが、
この場合は伸びたクチバシをカットしてあげると治るようです。
神経質ではないか?
手で持たせてもらったとき、一時的に首を引っ込めてもすぐに首を出して全身で暴れるくらいの子が
理想です。
固く首を引っ込めて、置いても警戒して首を出さないような子は、
病気ではないかもしれませんが飼いにくいかもしれません。
以上、思いつく事を書いてみました。
せっかく家族に迎えるのだから、何回でもお店に足を運んで良い子に来てもらいましょう。
選ばれなかった子たちが残念がるくらい、選ばれた子を幸せにしてあげましょう。
3.家につれてくる時、確認すべき事!
さあ、いよいよ良い子が見つかりました。
我が家に迎える日が決まりました。
ワクワクしますね!
けれどちょっと待って下さい。
大切な事が残っています。
それは、お店で暮らしていた時の情報を知る事です。
以下のことを、お店の人に確認しましょう。
- ケージ内の設定温度
- 駆虫をしてあるか?
- いつからお店にいるのか?
- 餌の種類と食事の時間
- お水について
ケージ内の設定温度
赤く光っているのは、赤外線保温級です。
ときどき、ケヅメリクガメがこの下にやってきて
体をあたためています。
上に見える長方形のシルバーの板のようなものは
後で紹介する、上部用ヒーター「暖突」です。
ケージ内の温度設定はカメにとって死活問題につながる大切な要素です。
昼間と夜で温度を変えていたか。
変えていたのならそれぞれ何度か。
朝は何時に昼温度に切り替え、夜は何時に夜温度に切り替えていたのか。
ケージ内の温度のベースとなる、店内の空調の設定温度も参考までに教えてもらうと良いでしょう。
駆虫をしてあるか?
カメには、寄生虫がいることがあるそうで、寄生虫の駆除をする事を駆虫といいます。
私は実際に薬で駆虫をしたことはありません。
お店によっては、しっかりとした駆虫をしてくれているところもあるようです。
心配ならお医者さんに診察してもらい、必要に応じて治療してもらえばベストだと思います。
いつからお店にいるのか?
わかれば生年月日を教えてもらいます。
そして、いつからお店で暮らしているのか?
長くお店にいる子ほど、お店の環境に馴染んでいるはずです。
その場合、お店での環境に違和感があっても、飼い初めの頃はお店での環境に近づけて飼育し、
それから徐々に我が家での生活に慣れていってもらいましょう。
2日~3日程度は、心配のあまりあれこれ手をだして世話を焼かないで、
なれるまで、じっくりと様子を見てあげる事も必要です。
餌の種類と食事の時間
10年ほど使っている「GEX 爬虫類サーモ」
です。
温度管理や照明時間の管理に欠かせない
優れものです。
どんなごはんを与えてもらっていたのか、
リクガメフードならどのメーカーのどのフードなのか。
何時ごろに、食べていたのか、お店での食事について聞いて下さい。
だんだん、家のごはんと食事の時間に合わせてもらうのですが、
いきなり生活時間が大きく変わってしまうと辛いのは、人間もリクガメも同じだと思います。
例えば、お店でリクガメフードだけだったのなら、
半分ぐらいを野草などのこれから主食となる様なものに変えたりしてあげます。
この時、食事の様子を見て、しっかり食べてくれるか確認して下さい。
食べる量に応じて無理なく替えてあげます。
D、飼い方(赤ちゃん~3才ぐらい)
このコーナーに出てくる、カメが生活するのに必要な器具類の説明は、こちらをご覧ください
1.家に連れて来る前にカメの部屋を用意しましょう
新しい家族を迎えるのに、お部屋の準備は最重要です。
日本の夏なら、準備不足でも、暑いあいだは生活できるでしょうけど涼しくなるにつれ、
元気がなくなってしまいます。
ケージの準備は大切です。
飼っている間に、器具の配置を変えたり、増やしたりと調整は必要になるかもしれませんが、
できる限り事前に準備してから、家に迎えてあげましょう。
左官さんの使うフネです。
長さ900mmx巾600mmx高さ220mm程度の
大きさです。
使っていないものがあったので、試しにこれに
器具を少し配置してみます。
私のおすすめするフネは、外寸法で1514mmx900mmx214mmの物です。
写真のフネの倍近い大きさです。
カメの成長速度が早いため、小さい部屋だとすぐに引越しが必要になってしまいます。
フネをそのまま使うと、器具を取り付けにくいのと、深さが足りないので、
板を四方廻して、深さを増しています。
床板に使うフローリングの巾が30cmで、
ちょうどいいので使ってみました。
フネの外寸法より少し余裕を持たせて、
四方を廻す板の内寸法とします。
被せてみました。
フネの縁の上から5cmほど板が下がるような
位置に四方横に木をビスで止めて、
その木がフネの縁に乗っています。
四隅の縦の木は、板の連結ようです。
囲いの板を下から見てみました。
四方に廻した木より、上に5cm程板が
出ていますが、
この部分が逆さにして被せたとき、
フネと重なる部分です。
ライトを取り付けてみました。
高さも取れるし、クリップで挟めるので位置も自由になり便利です。
木の棒を数本、上に転がせば上部ヒーターを
乗せたり、照明器具を置いたりできます。
シェルター(寝たり隠れる場所)(左上)を配置してみました。
大きさは、入口の巾:16cmx高さ:10cmx
奥行:18cm 木製で手作り。
白い丸いものは植木鉢の受け皿です。
カメにみたててみました。
直径は15cmあります。
この大きさのケージでは、カメがこの受け皿ぐらいまでが、飼育の限界かもしれません。
ケージ内の器具類の基本的な配置をご紹介します。
器具類の詳しい説明は、こちらをご覧ください。
シェルター
これは、ご紹介した木で作ったものです。
体が余裕を持って隠れるぐらいの大きさに。
シートヒーターが奥の半分位まで重なるように配置してください。
赤外線の保温ライトを爬虫類サーモのヒーター・ランプ用コンセントに接続して、
シェルターの入口付近を照らすように配置して寒い時の体温低下を防ぎます。
ホットスポット
紫外線照射ライトです。
タイマーに接続して夜明けとともに照らします。
昼間用の保温ランプです。
タイマーにつないで夜明けとともに照らします。
暑い時期はケージ内が熱くなりすぎないように
OFFにしても可。
タイマーです。
昼間用の保温ランプと紫外線照射ライトに
接続します。
シートヒーターです。
これは土の上に置くタイプで防水なので水洗い
できます。
表面温度25度でON、38度でOFFになる
サーモ機能がありますので普通のコンセントに
接続します。
シェルター用と別に用意します。
ケージに合わせて大きさを選択して下さい。
昼夜兼用できる赤外線ランプです。
爬虫類サーモのヒーター・ランプ用コンセントに
接続します。
ワット数はケージの温度状況に応じて
調整が必要です。
上部ヒーターです。
板状になっていて上からカメを温めます。
爬虫類サーモのヒーター・ランプ用コンセントに
接続します。
大きさはケージに応じて調整して下さい。
ケージの上に2本の木を渡してその上に乗せても
良いかもしれません。
以上、ご紹介した物をホットスポットに配置します。
ホットスポットの位置は、シェルターの対角側で良いと思います。
四角の茶色が木のシェルター
シェルターが半分乗っているのがシートヒーター
緑の楕円のあたりをホットスポットにします。
黄色の楕円あたりにご飯や水飲み場を置きます。
赤い円のあたりを赤外線ライトを照射します。
ケージが広ければ広いだけ、温度勾配がつけられるし、
シェルターも2ヶ所おいて好きな方を使ってもらったりできます。
ケージが小さいと、ライトの取り付け位置が上部ヒーターと干渉したりしてうまくいきません。
いずれはケージで飼育するのは不可能になりますが、できるだけ大きなケージで育ててあげましょう。
2.部屋はできる限り広くしよう
今ご説明した、900x600x220の大きさのフネですと、ケヅメリクガメの成長が早いため、
2年~3年で手狭になってしまいます。
ケヅメリクガメは、運動量が多いのでケージも広いのが理想です。
ケヅメリクガメに限らず、カメは自分で温度調整が出来ないので、
ケージ内の熱源から熱をもらいながら体温調整をしています。
育て方の本を読むと、ケージ内に温度勾配をつけなさいという説明が書いてあります。
これは、カメが暖かいところで温まったり、涼しいところで涼んだりして、
体温調整ができるようにケージの中で、
暖まれるところと熱くなり過ぎたら涼める環境をつくってあげて下さいという意味です。
こうした温度勾配を付けるにはケージにある程度の広さがないとできません。
運動量と体温調整。
この2点から、ケージはできる限り広いほうが良いのです。
3.温度管理は大事です
温度管理の心臓部。
爬虫類サーモです。
10年以上活躍しています。
夜の最低温度・昼の最低温度・朝晩の照明のON
OFF時間、が設定できます。
太陽が昇って気温が上昇し、日が沈むと気温が下がる。
そういった、自然の環境をできるだけ再現してあげます。
夜の最低温度は20度前後。
昼の最低温度は26度前後、ぐらいにしてあげます。
その子によって適温は違いますので、食欲や動き具合を見て調整が必要になります。
ケージで飼う場合、室内での飼育を想定しています。
地方によって気温は異なりますが、特に冬場はエアコンの併用が必要になると思います。
4.床材は吸湿性のあるものがいいよ
床材の詳しい説明は、こちらをご覧ください。
赤玉土です。
湿ると赤っぽい色になります。
鹿沼土です。
湿るとアイボリーぽい色になります。
あく抜きベラボンです。
細粒です。
どれも、吸湿性があり、オシッコやウンチをしても、水分を吸ってくれます。
その湿った部分だけ取って替えてあげれば良いので清潔に保てます。
いろいろな床材がありますが、一番安上がりなのは土です。
ホームセンターなどで手に入れるなら、赤土で良いと思います。
注意が必要なのは、ここでご紹介したどの床材もホコリが立つ事です。
家の中にケージがある想定ですので、夏場など風が吹いたりすると大変ですから、
蓋ができる所はふさいだほうが良いかもしれません。
この時、密閉してしまうと高温になる事もありますのでご注意ください。
土の厚さは2~3cmでOKです。
薄いより、厚いほうが良いです。
5.日光浴は大事。紫外線ライトで代用できます。
ライト類の詳しい説明は、こちらをご覧ください。
ソーラーラプターHIDランプです。
紫外線を照射できます。
日光浴は、重要です。
太陽の光に含まれるUVBという紫外線の一種を浴びることでビタミンD3が体内で作られ、
食べたカルシュームの吸収を良くするそうです。
本当は太陽の日を浴びるのが一番よいのですが、
室内ではそうもいかないので紫外線を出すライトで代用します。
暖かい日は、ベランダや庭、ガラス越しでない光で日光浴させてあげてください。
このとき、日陰を用意してください。
体温調整ができないと、死んでしまうかもしれません。
紫外線ライトはホットスポット(カメがあったまって体温をあげるスペース)に配置します。
ケージが広くてホットスポット部分の明るさだけではケージ内がくらいときは、
全体を明るくするために蛍光灯ランプをつけると良いでしょう。
20W形の直管蛍光灯が、つく照明器具が
手頃です。
工夫してケージに取り付けましょう。
例として作ったケージでは右側に縦に配置したら
良いと思います。
紫外線を照射する蛍光灯です。
照明器具に合う大きさを選んでくださいね。
ホットスポットに紫外線ランプを取り付けますから、
この蛍光灯は家庭用の普通のタイプでも良いとも思いますが、
紫外線を出すタイプならベストです。
6.ベランダ・庭も活用しよう
ベランダでお散歩中の、大吉です。
25cm程のときでしょうか。
写真にはありませんが、日陰になる所も
作ってあります。
屋根もあります。
夏でしたら、地方にもよりますがベランダや庭で飼うことは可能だと思います。
ただし、雨が降ったり、朝晩の気温が下がる時はケージに避難させたほうが無難です。
ベランダで飼う時は、隙間からの落下や脱走に気をつけてください。
庭で飼う時はも脱走に注意です。
ケヅメリクガメは、穴を掘るのが得意ですから、
柵をした部分は地上だけでなく地中にもブロックなどを埋めておく必要があります。
できればブロック2個分(40cm)以上は埋めてください。
大きくなるほど深く穴をあけますから、注意が必要です。
それと、ベランダと庭では、猫やカラスに警戒です。
小さな時だとくわえて持っていかれてしまう恐れがあるので、鳥よけアミ等で予防しましょう。
ベランダや庭を活用できるのは、初夏~秋と考えて下さい。
7.食事について
野草や食事について詳しくは、こちらもどうぞ。
通勤通学をしていると、ご飯をあげられる時間は朝になると思います。
カメは体が暖まって食欲が出ないと食事をしません。
だから、ご飯をあげる時間帯にもよりますが、朝せっかくご飯を並べても
見向きもしないかもしれません。
けれど、帰宅した時食べてあれば心配ありません。
回数は、朝の1回で良いと思います。
そのかわり十分にあげて下さい。
残すくらい上げても大丈夫です。
慣れてくると、あなたの声や姿で餌をもらいに来ますよ。
楽しみですね。
8.市販のカメフードは最小限に
カメの食べ物について詳しくは、こちらをどうぞ。
草食リクガメ用の高繊維質飼料とのこと。
もしカメフードを与える場合でも、
なるべく動物性タンパクは入っていない
ものが良いです。
恥ずかしながら私は、大吉が小さい時カメフードを与えていました。
大きくなった今は、野草を大きなまま与えても枝ごとバリバリ食べてくれます。
けれど、小さな時は野草や野菜を食べてくれないときがあり、
そんなとき食い付きの良いカメフードをついつい与えてしまった記憶があります。
おかげと甲羅の変形などの成長障害は無かったようですが、
今考えると冷や汗ものでした。
カメフードを補助として与えるのは仕方ないと思いますが、
なるべくなら野草や野菜を主食として育てたいものです。
9.水飲み場・水浴び場は、溺れない深さに
小皿をご飯入れと、水飲み場
兼水浴び場に使っていました。
野草を食べています。
カメフードも見えますね。
私の記憶にある限りは、大吉が水を飲んでいるところを見たことはありません。
また、体温調整のために水浴びをしているところも、見たことはありません。
けれど、個体によっては水を飲んだり、水浴びしたりする子もいるかもしれませんし、
私の見ていない時にしているかもしれないので、一応準備はしておきました。
ちなみに11才ほどになった現在では、水飲み場も水浴び場も用意してありません。
場を設ける時の注意点は、出入りが容易なこと。
入ったとき呼吸ができる深さにすること。
入ったとき呼吸ができる深さにすること。
この2点が重要です。
いつまでも水浴び場に入ったまま動かない時は、
体温が下がり過ぎて動けなくなったと疑って出してあげて下さい。
10.お風呂にも入りたい?
顔が出るくらいの浅めの入れ物で温浴しました。
40度ぐらいのお湯で、冷めないようにお湯を足してあげます。
ウンチをしたら終わっても良いです。
20分ぐらいが目安でしょうか。
お風呂に入れることを温浴といいます。
代謝を高め、ウンチや尿酸を排泄する効果があります。
体の汚れをとってあげる事もできますし、水分補給する子もいます。
カメがおウチに来たてのころは、2~3日に1回ぐらいしても良いと思います。
個体差によりますがウンチや尿酸が、しっかり出ている子は、必要ないと思います。
お湯から出したらタオルで拭いてあげて、ホットスポットに置いてあげて下さいね。
冬場は風邪をひきやすいので温浴は、1週間に1回もやれば充分かと思います。
食欲や排泄の様子を見ながら、臨機応変に温浴してあげて下さい。
ちなみに、大吉は11才現在温浴はしていません。
E、飼い方(4歳~お年寄りまで)
さあ、あなたのケヅメリクガメくんも30cmを超えてケージでは手狭になってきました。
飼育も順調で、元気に育っていることでしょう。
さらに飼い続けて、大きく育つにはケージを卒業して、引越しが必要です。
生活できるカメ小屋が必要になります。
1.ベランダや庭で飼育は可能?
前もお話しましたが、初夏~秋は可能だと思います。
沖縄などの地域なら冬~春でも、雨から避難できてホットスポット完備のスペースがあれば、
それほど飼育温度に神経質にならなくても、元気に過ごせてしまえるかもしれません。
けれど、私の住んでいる中部地方を含めて多くの地域では半年近くは、
小屋内で生活しなければいけません。
という事は、小屋は単に一時的な避難場所でなくて、
小屋内だけで生活できる環境が必要だといえます。
2.部屋は6畳以上ほしい
独立した小屋でも、住宅内の部屋でも、できれば6畳の広さがほしいです。
その部屋の中に、ホットスポットとシェルターを配置するのですが、
これだけで1畳ぐらいのスペースは必要になります。
6畳あっても、ケヅメリクガメが大きいので歩き始めてもすぐに壁に突き当たって
Uターンする事になります。
できるだけ広い部屋を与えてあげましょう。
3.基本はケージでの暮らし方と同じ
少なくとも2年間以上、ケヅメリクガメを育ててきたあなたなら
飼育の基本は分かっていると思います。
カメ小屋の生活も、基本はケージでの飼育と変わりありません。
ただ、空間が大きくなった分、温度管理が難しい面があります。
特に、独立した小屋などで床をコンクリート土間や土にした場合、
カメが休んでいる部分の床面が低温になっている事に気づかず、
そこに居たカメが寒さで、動けなくなってしまう事があります。
部屋が広い分、温度勾配は作りやすいのですが、
極端に低温部分ができてしまう事には注意が必要です。
4.カメ部屋で工夫したいところ
これから小屋をつくる方。
家の一部屋をカメ部屋にする方。
できれば、してあげたい事を書き出してみました。
外に散歩に出かけられるようにしてあげよう
ちょっと分かりづらいですが、
部屋から外へ出ようとしているところです。
晴れているので、日光浴もできますね。
部屋から出入りできるようにしてあげましょう。
太陽光を浴びる事ができるし、散歩できる空間が広がります。
注意点は、前にも書きましたが、脱走防止と鳥よけ等です。
床について
床は、地面を平にして、板状の断熱材を並べ、
その上に防水シートを敷き込み、
更にその上に土を2~3cm乗せてあります。
外に小屋を作るのなら床は土などの床材を敷いた方が手入れが楽です。
オシッコやウンチの水分を吸ってくれるのでその部分だけ交換すれば良い。
住宅の部屋をカメ部屋にするには防水対策が必要です。
もし、今の床が木質系ならばその上にクッションフロアー等のビニール系の床材を
貼ることをお勧めします。
木質系だと、排泄物の水分を吸ったりして傷んだり匂いがついてしまいます。
ビニール系にすれば、掃除も楽だし床も痛みません。
後は、土を入れるかどうかの選択ですが、それはおまかせします。
住宅の部屋の場合、土を入れるのはなかなか勇気が必要ですが、私はお勧めです。
窓はあったほうが良い
分かりづらいですが、
真ん中上部の横に長い光が天窓です。
直接太陽光は差しませんが、明るくなって
朝が来たことを教えてくれます。
爬虫類サーモで夜明け頃に照明がONになるように設定はしてありますが、
窓からの自然な明かりは貴重です。
人工照明だけでは、暗くなりがちですし、
窓をあければ暑い時の換気もできます。
カメ部屋の入口について
ケヅメリクガメが大きくなると重くなるためドアが開く方向に居座られると、
開けるのに苦労する事になります。
今あるドアの開く方向を変えることは難しいと思いますので、
もしカメ部屋の方向へ開く場合は、
ドアの開くエリアはブロック置くなどして、入れないように工夫をしましょう。
F 長く一緒に暮らすための、コツ
1.ケヅメリクガメを家族の一員だと思ってあげてね。
ここまで読み進んでくれたあなたには、ケヅメリクガメと長く一緒に暮らすコツは
既に身についていると思います。
それは、他人では教えることのできない、ケヅメリクガメを大好きだという情熱です。
あなたの目の前にいるケヅメリクガメは、親元を離れあなたと暮らすために
あなたの家に来てくれました。
生きるも死ぬもあなた次第なのです。
ご飯は足りているか?
温度は適正か?
紫外線は足りているか?
ウンチやオシッコの処理はできているか?
いろいろと、初めは大変なこともあると思います。
けれど、それも楽しみの一つ。
情熱はだんだん冷めるかもしれませんが、毎日続けるうちに習慣になり、
やがて愛着がわいてきます。
そして、あなたの家族の一員となっていきます。
飼育放棄や多頭飼いなど、ペットに関して悲しい報道が聞かれます。
ペットを飼う事にはペットを大事にするという大きな義務がともないます。
特にケヅメリクガメは、特別な環境を必要とするため努力だけでは
飼育し続ける事が難しい場合があります。
私のこのブログがケヅメリクガメの幸せのために少しでもお役にたてればと願うとともに、
これから飼い始めようか迷っている方々の判断材料となれば幸いです。
さあ、ケヅメリクガメと楽しい毎日を送りましょう!
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